「それで、もうお母さんには話してあるんだけれど、鏡華ちゃんの右目のこと」 「っ……はい」 やっぱり、私の目、何かあるんだ。 お母さんがさっき言っていた 目がないって言葉が頭の中で復唱されて、背筋が冷える。 そんなわけ……ないよね? 違うって信じたいのに、大岩先生の目を見ることができない。 こわくて、震える手をギュッと握りこんだ。 それから大岩先生が淡々と告げたことは 私にとって、一番衝撃的なものだった。