「あたし、鏡華のことなんも知らんかったんやなぁ…」 「え……?」 「右目、濡れてない」 風香が自分の右目を指差す。 隠していたわけじゃないけれど、話してもいなかったから… 深影にも泣いたことが理由でバレちゃったし、人前で泣くのってやだな。 でも…風香ならいいか。 「うちのこと忘れんでよ?」 あ、もちろん美里さんもね。