あの日失くした星空に、君を映して。



*

ズキン、ズキン


周期的に波が押し寄せるように、頭に響く低音。


意識してしまえばそれがひどい頭痛であるとすぐにわかった。


視界が真っ暗であることに不安を覚えてパチッと目を開けると、いつも通り、左目だけが目の前の景色を映した。


白い天井、薄い緑色のレースのカーテン。


私があまり好きじゃない薬品の匂い。


ここ……保健室…?


右肘に力を入れて起き上がろうとしたのだけれど、うまくいなくて起き上がれない。


「いっ…!」


ズキッとまた一段と激しくなった頭痛にうめき声がもれる。


すぐにバタバタと足音がしてカーテンが開かれた。