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泣きじゃくる風香を包み込む美里さんを見ていると、自分が何もできないんだってわかった。
私にできることは、風香と美里さんを2人にすること。
私がどう思っていたって、何を思っていたって。
今の状況で私がそばにいるのは逆効果だ。
今の風香の気持ちを一番にわかるのは多分、美里さんだから。
授業中に戻ることはできなくて、風香達がいる場所とは逆の校舎裏に1人でいた。
チャイムが鳴って校内に入る時、今回はちゃんと靴を履き替えて外に出たから、もしかしてと思って確認してみたけれど、風香の靴はなし。
ただの呼吸がため息に変わる。
意識して我慢してみても、気を抜くとすぐに深く伸びたため息が零れた。



