「どれくらい眠ってたの?」
「4日も目を覚まさなかったんだから…」
また涙を浮かべるお母さんの手をギュッと握る。
4日………か。
長いのか短いのかよくわかんないや。
それにしても……おかしいなあ…
目を擦ったら左目はいつも通りになったけれど、右目が痛んできてる。
「ねえ、お母さん」
「なあに…?」
「私……目、どうしたの?」
体はどこもかしこも痛い。
寝すぎたせいなのか全身が重くてだるいし。
でもそれ以上に…右目の違和感が気になる。
お母さんは一瞬何かを堪えるように眉間にシワを寄せたあと、私の手を強く握り返した。
「鏡華の………目はね…」
「うん」
「もう………ないの」



