あの日失くした星空に、君を映して。



「なんかなぁ…幸久って内面すごい激情家っぽいわ。勢い任せでやらかすタイプやな」


冷静に分析する美里さん。


確かに、そうなのかもしれない。


見ているだけだとなかなか気付かないけれど、ふとした一面に意外性が隠れてたり。


あまり多くはないけれど思い当たる節をポンポンと浮かべていく。


最後はやっぱり、この間の出来事が浮かんだ。


「風香、あの…」


ここまで来て黙ってるなんてよくない。


ううん、私が風香に隠し事はしたくない。


だから


「キス…されたの、工藤くんに」


した、って言わなかったのは、私が悪者になりたくなかったから。


変な気遣いばかりして、ハッとした時には遅かった。


ひどく傷ついた顔の風香を見て、すぐに後悔した。


言わなければよかったって。