あの日失くした星空に、君を映して。



「………うん」


隠すことじゃないよね。


そういえば、深影が工藤くんに何か言われたら…とかなんとか言ってたっけ。


怒ってる感じはないし、私が何かしたわけじゃないっぽいけれどな。


工藤くん本人が目の前にいるのに心当たりがないんだもん。


関係ない…よね。


───ドンッ


「っ…いたっ」


なに?


そっと傘を上向ける。


目の前にあるのは大きな工藤くんの背中。


いつの間に立ち止まったんだろう。


全然気付かなかった。