あの日失くした星空に、君を映して。



俯きがちに歩いていると、工藤くんの足元さえ見えない。


大丈夫だからって一言言えばいいだけなのに。


苦手意識からか工藤くんに対しては黙ってしまうのが癖になりつつある。


ダメだってわかってるのにな。


「深影と付き合ってるって本当?」


「え…?」


「最近深影の様子変。浮かれてるっていうか、嬉しそうだったから」


浮かれてる…?


深影のそんな雰囲気、ちっとも感じなかったけれど。


ていうか…てっきり工藤くんには深影が言っているんだと思ってた。