あの日失くした星空に、君を映して。



1コール、2コールしてすぐに通話に変わった。


『鏡華?どうしたん?』


「あのさ…ちょっと冷えたからお風呂入ってから行っていいかな」


1人だしお湯を張るのはもったいないからシャワーにしようかな。


『あー…じゃあこっちで入れば?風呂ためるけんさ』


「えっ?」


『着替え持って来いよ』


ブチッと切られた電話。


こっちで…入ればって、どこに?


お風呂ためるって言ったよね、お湯だよね。


「えっ!?」


切れた電話口に叫ぶけれど、もちろん応答なんてない。