「えっ…美和…?よっちんと夏美ちゃんも…」
佐山さんと同じように、私もビックリした。
とっくの前に帰ったはずの3人が、ここにいる。
1時間以上も…ここで待ってたの?
そんなわけない…まさか…
「待ってたんだよー?遅いよー」
「ご、ごめんね!あ、戸塚さん…」
私についてこようとしていた佐山さんが急いで靴を履き替えて、3人のもとへ駆け寄る。
「いいよ、バイバイ」
それ以外に言えることなんてなかった。
「手伝ってくれてありがとう!」
手を振る佐山さんに何か反応も返す前に、背を向けられる。
4人が玄関前の階段を降りていく一瞬
美和さんの、鋭い視線が私に向いた。



