「おばあちゃんがって…大丈夫なん?」


「わからない。深影から連絡ないし。もう1時間経ってるから病院には着いてると思う」


表情を固くしたまま、工藤くんが携帯を握り締める。


周りの皆はお弁当を食べ始める中、私達の間には沈黙と緊張が走る。


倒れたってもしかして病気のこと?


今は薬を飲んでるから元気だって言っていたし、ついこの前おばあちゃんと軒先で話をしたばかりなのに。


悪くなる様子なんて微塵も感じさせなかった。


「こっちから連絡したん?」


「いや、深影荷物と一緒に携帯も置いていってる」


なら、病院の公衆電話かなにかから連絡があるまで待つしかないってことか。


こっちからの連絡手段がないんじゃ不安になる一方だ。