あの日失くした星空に、君を映して。



「深影がこっちに来たのは中2の時なんよ」


「転校してきたってこと?」


「そう。隣に住んどったらわかるやろ?深影の家のこと」


深影の家。


私の家の隣に住む深影のおじいちゃんとおばあちゃんはいつもよくしてくれて、外で会った時には気兼ねなく話せる仲だ。


でも、見かけるのはおじいちゃんとおばあちゃんだけ。


お母さんやお父さんは見たことがない。


「あたしからは言えんけど、深影なら教えてくれるやろ」


「でも…嫌じゃないかな」


「それは大丈夫」


何の根拠があってそんなことが言えるんだろう。


それに、今のままじゃそんな話到底できない。