片方の耳からは周りの雑音が聴こえる。 でもそんなんより左耳からの歌のほうがよく頭に響く。 少しだけ触れる左肩がくすぐったい。 新幹線が北海道に着くまでの間、ずっとそうしていた。 「着いったー!!」 「着かんでよかった…!!」 「幸せオーラ出とったなぁ!羨ましいのぉ〜♪」 「えへへ〜♪」 幸せいっぱい!みたいな亜鶴弥の顔。 「あ〜でも、亜倖も亮といい感じやったろー?」 「は!?なんでやねん!!」