こうして話してると、思うんだ。 この人は本当に殺人を犯したのかなって……。 「……おい」 「……」 「おい。どうしたんだよ……急に黙って」 「……」 桐谷さんが言った事って、本当なのかな? 「彩菜っ……」 焦ったように、天野さんが私の名前を呼んで、バンッと私達を隔てる透明のガラスの壁を叩いた。 「急に黙られると、焦るだろ……。泣いてんじゃないかって」 「……ふふっ」 慌てる彼が少しおかしくて、笑った。