「彩菜、寂しい思い、させてごめんな……?」 運転しながら発された声は、とても悲し気だった。 何で謝るの? 「寂しい思いは、してないよ」 お兄ちゃんがいるもん。 雅くんだって、たまにうちに来てくれるし。 でもやっぱ……少し寂しいけどね。 「あれ……」 到着して、お父さんお母さんのお墓に行くと。そこにはしゃがみ込んで手を合わせる雅くんがいた。 お墓には綺麗なお花が供えてある。