「彩菜、それ、本気で言ってんの?」
その声は少し焦りが混じっていた。
私の頭が狂ったって思われたかな……?
「彩菜」
梨絵菜は立ち上がって、私の両肩を掴んだ。
「犯罪者なんてね、誰でもよかったから殺してみたかったって理由で殺人をするもんなの。そういう物騒な世の中なんだから。わかった?」
あまりにも真顔で言うもんだから、コクコクと頷いた。
「ごめんね。変な事言っちゃって……」
「ううん。まさか夏輝さんに変な事をふき込まれた?」
「違うよ……なんとなく、聞いてみただけ」
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