「違うの?つまんなーい」 口を尖らせながら梨絵菜はウィンナーを頬張った。 「ちょっと、考え事してるだけ……」 「考え事?」 その考え事は、もちろん天野さんの事。 「ねぇ梨絵菜、率直に答えてほしんだけど」 「お、何何?」 フォークを置いて、梨絵菜は少し目を輝かせた。 「あのね、犯罪者ってさ、何か事情があって人を殺したりするのかな……」 私の言葉に、梨絵菜の顔から笑顔が消えた。 少し気まずい空気になった。