少しして区切られている透明なガラスの向こう側の奥のドアが開いて、彼が入ってきた。 こないだの人が……。 彼はダルそうにしながら椅子に座った。 「こ、こんばんわ……」 「あぁ」 「一週間ぶりですね……」 「……そうだな」 相変わらず寝むそうだけど、返事はしてくれた。 たったそれだけの事に嬉しく感じた。 「……」 ふと、目の前に座る彼が無言のまま凝視してきてる事に気づいた。