しばらくして到着したのは、こないだの場所。 「さ、入ろうか」 「はい」 やっぱり不気味だ。 薄暗くて人気もなくて、寂しい場所……。 中に入って、通されたのはこの間と同じ部屋。 「少し待っててね」 私を椅子に座らせて、桐谷さんはどこかへ行ってしまった。 カチカチと時計の針の音だけが響く静かな空間。 あぁ、まるで異次元にでもいるみたい。