お兄ちゃんにはもう私しかいない。


そして私にも、お兄ちゃんしかいない……。




「僕は帰るね」


「うん……」



雅くんは「また遊びに来るからね」と言って、帰って行った。


私は靴を脱いで家に上がり、リビングへ。




……たった2人きりの家族だもんね。


これからは心配かけないようにしよう。




リビングに行って私は何もせず、ボーっとソファーに座っていた。