「ありがとうございました」



お礼を言って、車を降りようとした。





「あ、待って」


「え?」


「はい、コレ」


「……?」



1枚の紙切れを渡された。


その紙には、メールアドレスと電話番号が記されていた。





「俺の番号だよ」


「どうして、連絡先を……?」


「あいつに会いたくなったら、いつでも俺に連絡してきて。連絡くれたら、迎えに行くから」


「はい……わかりました」


そう返事をして、車を降りた。


そしたらすぐに車は発進して、夜の闇の中へと消えていった。