それって、つまり……。 「また行ってもいいんですか?」 あんなトコ、一般人が気軽に行っていい場所ではないはず。 「もちろんいいよ。いつでも来てよ」 「……」 「あいつといっぱい話してあげて。あいつの人生最後の思い出作りには、丁度いいよ」 人生最後の思い出……。 その言葉は、心に自棄に重く響いた。 「はい、着いたよ」 その声にハッと我に返って、窓から外を見ると、そこはうちの前だった。