「あの……」 私が何かしゃべろうとすると……。 『今、何時?』 「えっ……」 『だから、今何時かわかる?』 咄嗟に室内に飾ってある時計を見た。 時計の針はいつの間にか10時半過ぎを示していた。 時の流れを早さを、改めて思い知らされた。 「えっと、10時半過ぎ……」 『……はぁ』 「す、すぐに帰りますっ……!!」 大きなため息が聞こえてきて、一方的に私は電話を切った。 相当怒ってるっぽい……。