「少し待っててくれるかな。すぐ戻るから」 そう言い残して桐谷さんはどこかへ言ってしまった。 1人残されて、私は心細くて壁にもたれかかって俯いた。 一応電気は点いてるのに、薄暗い。 しばらくしてコツコツと足音が聞こえてきた。 「お待たせ。彩菜ちゃん」 ようやく桐谷さんが戻ってきた。 「ちょっと手間取っちゃってさ」 「は、はぁ……」 手間取るって、何を……? 「桐谷さん、どこ行ってたんですか……?」 私の質問に桐谷さんはフフッと含み笑いを漏らした。 な、何? その不気味な笑いは……。