雅くんと一緒に夕飯の準備をして、時刻が7時過ぎを示した時だった。 ―ピンポーン また、チャイムが鳴った。 今日はよくお客さんが来る日だな。 「誰だろう。僕が出るね」 「あ、ううん。私が出るよ」 雅くんを制止して、私は玄関へと走った。 玄関扉を開くと……。 「こんばんわ。彩菜ちゃん」 「……桐谷さん」 立っていたのは、怪しく笑う桐谷さん。