カフェに移動して、注文したジュースを飲みながら梨絵菜は唐突にこう切り出した。



「彩菜っ!絶対、なんか悩んでるでしょ?私に隠したって無駄なんだからねっ!」


さすがは親友、とつい納得。

ストレートに図星を突かれて何も言い訳できない。



「私でよかったら聞くよ?彩菜の話だったら、どんな事でも聞くし、もういくらでも聞いちゃうから!」


「梨絵菜……ありがとう」



その気持ちは嬉しい。

でもまだ、本当の事は話せそうにない。



「実はね、今、ちょっと気になる人がいるの……」


死刑囚と会ってる事はどうしても言えなくて、詳しくは言わず、大まかに話した。