部屋を出てすぐ、崩れるようにその場に座り込んだ。


本当に4人も殺してたんだ。



心のどこかでは、嘘なんじゃないかって思ってたのに。



……彼がなんだかんだ私に優しいのは、似てるからなんだ。

私が明来さんに少し似てるから。



彼はただ単に、明来さんの面影を求めていただけ。




「私は、明来さんじゃない……違うよ……」



私の小さな叫びは、薄暗い廊下に静かに消えていった。