椅子から立って、ドアの方へと走った。 部屋を出て行く時、私は天野さんの方を見て、恐る恐るこう尋ねた。 「天野さん……あなたは本当に、女の人を1人、男の人を3人、殺したんですか……?」 彼は驚いた表情で私を見た。 空気が一瞬にして、冷めきっていくのを感じた。 「……事実だよ」 呆気なく、認めた。 私は何も言わず部屋を出た。