何かしゃべらなきゃ、と思う反面。

複雑な気持ちで胸がモヤモヤする。



「……似てるな」


「えっ……」



沈黙を破った意図のわからない言葉に首を傾げた。





「お前は少し、似てる。笑った顔が、明来に少しだけ……」


「っ……」


「明来っ……」


俯き加減で明来さんの名前を呼ぶ姿に、胸が酷く傷んだ。



やめて。


今は明来さんの名前、呼ばないで。



「……今日は、帰ります!」