何でお兄ちゃん、死刑囚の事を聞いた途端に怖い顔したんだろう?


教えたくないのかな?




でも……。




「知りたいなぁ……」


1人で、何気なく呟いた独り言だった。


なのに……。







「何が?」


「……っ」



返事が返ってきた。
しかも、私のすぐ後ろから。


恐る恐る振り向くと、そこに立っていたのはスラッと背の高い端整な顔の男の人。


服装からして、この人も警察官だ……。