ソファーに並んで座って、
「何で、雅くんが家の中に?」
と1番の疑問をぶつけた。
「家の中には合鍵で入ったんだ。念のためにって、夏輝にもらってるから」
「今日は、来れないんじゃなかったっけ……?」
「約束があったんだけど、急にドタキャンされたから。彩菜ちゃんと一緒に、ご飯食べようと思って」
ダイニングテーブルを見ると、冷めた夕飯が並んでた。
「彩菜ちゃん、一体どこ行ってたの?あの人は、友達なの……?」
「……見てたの?」
「窓から、見えた」
「……」
どうしよう。
もし、雅くんに本当の事を言ったら。
それが雅くんから、お兄ちゃんに伝わるかもしれない。


