その時、外の方からドンっと大きな音がした。 「あ、花火が始まったみたいですよ!」 「……みたいだな」 部屋の上の方にある小さな窓を見たが、花火は見えなかった。 「音は聞こえるのに、見えないですね……」 残念……。 一緒に見たかったな。 「やっぱ後悔してんじゃねーの?祭りに行けばよかったって」 「してないですよ!ただ、一緒に……」 「一緒に、何?」 「……何でもないです」 天野さんは私をからかってるのか、「言えよ」と頬杖をついて穴が開くくらい見つめてきた。