目が覚めた時にはオレは全身から汗が吹き出していた。 「なんだよ今の…………」 恐る恐る手を見た。 「え、何にもない」 血の一滴もそこにはついていなかった。 「夢?でも、じゃあ湊は?」 確かにあれは湊だった。 苦悶する表情もはっきりと思い出せる。 それに、首を絞めた感触も、皮膚を破いた感触も。 飛び散る鮮血がも全てが鮮明に思い出せる。 「湊……!」 オレはすぐに携帯を手に取り湊に電話をかけた。