祥子は思わず、口をおさえたまま目を見開いていた。


「なんて顔してるんだ?
自分だけが妹に見えるとか、若すぎて女扱いはされないって思ってたみたいだな。
俺だってそういう気分はしてるさ。ずっと前から・・・。
けど、ずっと追いかけてくれてた女の子は俺にとって特別だったから、そのコの幸せも考えなきゃいけないし、感情的に思いを告げることもできなかった。

俺の勘違いなら許してほしいんだが・・・俺は今は見かけがどうであっても、せっかく手にいれた祥子を手放すことはしないし、できない。
傲慢極まりない言葉だが、あえて使う。

祥子は俺のもの・・・になるんだから俺に着いて来ればいいんだ。いいな。」


「ゆ、雪貴さん。わ、私。」


「く、クソッ。まったく、なんて顔を・・・だめだっ!
かわいすぎるだろ。なのに、こんな発育がいいし。
いけないとわかってるのに、手を出してしまう。」


雪貴は祥子の口を押えた手を払いのけると、祥子の腰に手をまわしたまま激しく祥子の唇に自分の唇を合わせ、祥子の口に舌を滑り込ませた。


「はっ・・・うっ・・・」


「ジュースはオレンジジュース、胸は丸くて俺の手のサイズだ。」


「きゃっ・・・だ、だめ。」


「防犯カメラがあるからさすがにセックスまではしないよ。フフッ。」


雪貴はかなりの時間を庭のベンチで祥子と過ごした。


「もう、雪貴さん・・・ずっとベタベタ触ったりキスしてきてばかり・・・。」


「ああ、今はそうやって俺のものって君に予約しておくしかない・・・だろ?」


「そんな予約知らない!」


「俺は、あのとき君のお母さんを守ってあげられなかった。
でも、君のお母さんは気高くてきれいだと思った。
君を守ったお母さんに対して、君をお母さんに代わって守れる男にならなきゃ、君に会うことなんてできないって思ったんだ。」


「それで、外国へ行ったの?」


「それでが理由じゃないよ。とにかく、俺に今必要なのは学ぶことだと自分に言い聞かせてた。
兄さんから学校経営の話はきいてたし、いろいろ勉強しなきゃならないことがあってね。
君から離れたくなかったけど、いい機会だった。」


「何も言わないで行っちゃうんだもの。私はもう私が汚いからみんないなくなってしまうんだって・・・思ってたのに。」


「ごめん。今まで話せなくて。
けど、君に会ったら仕事も手につかなくなってしまうと思って。」


「ぷっ・・・」


「ん?」


「だって、雪貴さん中学生みたいなこと言ってる。」


「お、おぃ・・・」