その日は勉強は早めにきりあげて、祥子は例の女舞の稽古をした。

担当教諭から電話があって、文化祭用のテストが明日あるらしいのだ。



「美しいですね・・・さすが、お嬢様だ。
これじゃ、学校じゃ大変でしょうね。

男のあなたを愛してしまう男が続出するんじゃないですか?」


「さ、さえぐささん・・・!
わ、私は女ですし。
やっぱり、そろそろ先生には正直に言った方がいいかもしれないわ。」


すると、三枝は真剣な顔をして祥子の浴衣の帯を抜き取った。


「い、いやぁ!な、何するんですか!」


「浴衣は男物で、帯も男用ですよ。
平然としていてください。

こういうことも起こりうることなんです。」



「どうしよう・・・。やっぱり先生には・・・」


「今はいけません!
私がフォローしにいきますから。
だから、安心して踊ることだけに集中してください。

だけど・・・きれいですね・・・あなたの足は。
今だけは私のもの。」


「さ、三枝さん、だ、だめです。
そんな太ももを触らないでください・・・。
ひゃっ・・・だめ、立ってられなくなっちゃう!!」


三枝環は祥子をソファーに押し倒して、太ももから上へと手をずらしていった。


「そんなかわいい声を出してはいけません。
今は時間外労働時間ではないのですからね。

今は・・・普通の男と女の時間です。」


「えっ、だ、だめぇ!!」


祥子は必死に三枝の手から逃れようとするが、そうすればするほど、浴衣も肌から離れ、下着だけの姿になってしまった。


「案外、胸が大きいんですね。
とても魅力的だ。今までもずっとあなたの甘い香りに自分を言い聞かせながらお傍にいましたが・・・。

こんな機会は願ってもいないラッキーなのでね。」


「わ、私を抱くの?
そんなことをしたら、職をなくすわよ。」


「そうですね・・・。だけど、一線を超えなければあなたはうまく記憶がもどるかもしれないでしょう?
こんなことはもう体験済みなはずなのだから。」


「体験済みですって?どういう・・・こと?
どういう・・・あっ・・・いやっ・・・いやぁぁぁああああ!!!」