「でも、まだ勝負は終わってないからね」 とリホは、言った。 「え?」 「だって、ユイも振られるかもしれないもん」 リホの顔はいたずらっ子の顔だった。 あっ、そうだ。 私も、振られるかもしれない。 リホが戦いに負けたって 私も負けるかもしれない。 颯太くんが他の女の子を選ぶかもしれない。 戦いは、二人だけじゃないんだ って思い知らされた。