シークレット*ラブ

居酒屋を出たら、外はシトシトと降り出した小さな雨の粒が私たち２人に降り注いでいた。


車までのほんの少しの距離を、慶吾がそっと差し出した手を握りしめながら小走りする。


繋がれた温かい手は慶吾そのものだと感じられた。



｢…舞？大丈夫か？｣

｢…全然大丈夫やよ。｣

ほんの少し飲みすぎてしまった私にかけてくれた優しい言葉に平気なふりをした。


でも

久々のお酒はかなりほろ酔い加減を超えていたかも…


それでも

それを言ってしまうと慶吾はきっと心配した顔をして


『…送っていこか？』

そう言うはず。


折角慶吾と会えたのに…