シークレット*ラブ

ふぅ……


ゆっくり大きく息をはいた。


子供たちも心配しているはずだった。


「もう帰ろう…」




エンジンをかけようとした時だった。


優斗の姿を見つけてしまったのだ…


ホントに優斗なの?
この後に及んでも自分の目を疑う。


呆然としながらも、視線をそらせる事ができないでいた。


左手に小さなケーキの箱のようなもの?を持ち、彼女に告げられたマンションへと消えていった姿を見届けた。


…間違いない。


視界に映る景色がほんの少し滲み、ハンドルを握りしめながらその場にうなだれていた。