「……ごちそうさま。お礼に家の前まで送っていくよ。俺の背中に乗って」 「え……いいの? それじゃあ……」 赤ずきんはゆっくり優しくオオカミの背中に乗った。 「行くぞ。……しっかり掴まってろよ」 「……うん」 オオカミはそういって走り出した。 オオカミは風の中を走るように速かった。