「ちょっと…!

本気で言ってるのっ!?」


呆れ怒る母親に…



「…


ごめん…」


築き上げられた信頼関係から…
言い過ぎたと反省。



「まったく…
あんたこそ、何で深紅ちゃんに関わったの?

深入りしなかったら、傷付けずにすんだのに…」



「それはっ…


(中学の時も)毒親って聞いて…

アイツ(父親)が引き取ってないのかって、心配で…」



「心配、ね…


あんた深紅ちゃんに告白されて、嫌いって言ったんだって?」



プライベートな内容に触れられ、不快な顔を示す柊也。



「まぁ、動揺したんだろうけど…

だとしても自分を想ってくれてる相手に、訳もなくそんな酷い事を言う子じゃない筈。


関わった自分をリセットする為…

要は深紅ちゃんの為に言ったのね?」



「………」



「いつか真実を知って、もっと傷付かないように。
あの女との板ばさみに苦しまないように。


キツい事言わないと、あの子は諦めそうにないもんね…


だから私は、いっそ真実を話した。
熱意に根負けしたのもあるけど…」