結局、本は渡せずに…

階違いの教室じゃ、偶然会うコトもなく。


逆遠恋状態が、もう2週間。



ひと目だけでも会いたくて…


でも、



会って傷つくのは怖くて…




キミの完全シカトが頭に浮かぶ。





「最近ほんと元気ないね?

この前、生理だからって言ってたけど…
もう終わってるよね?

あ、もしかして微妙な彼と何かあった?」



「あー…、ま、そんなトコかな」


テキトーな理由でゴマかして来たけど…

今となっては、カレシの嘘も役立ってる。



「しょーがないなぁ…

よし!元気づけにプリン奢ったげるからホール行くよ!」



香織の気遣いに癒されながら…

昼休みだけ販売に来てる売店に向かった。





「あっれ〜!?柊也&圭!
なにしてんの!?」



その名前に、心臓が飛び跳ねる!



「おー。
俺ら激辛パン食ったらさー、かなりヤバくて口直しー」

豊田がそー言って、自販機を指差した。



その隣に、スッと視線を流したけど…

相変わらず、キミはそっぽ。



そして穂花と楽しそーに話しだす。