「ああソコは、別に変じゃないぜ?
 俺は、向こうでのガッコを終わらせてから来たんだ。
 学年が変わって、新年度の丁度良い節目で来たつもりなんだけど?」


「へ? 学年が代わる新年度……って、普通四月、じゃない?」


「ぶー、九月、だぜ?
 ………少なくとも、イタリアでは」


 えっえええ!



 さらっと言われた希良の言葉に、わたし思わず叫んでた。


 希良って!


 もしかして、イタリアからの帰国子女、ってこと!?


 ちょっと!


 雪村家って、今どんな状況になっていたんだっけ!?


 びっくりしているわたしに、今まで黙っていた空琉が、ふう、と息を吐いた。


「ま、ちょっと色々あって。
 夏休みの最中、親同士がずーっと話しあった結果。
 当分の間、コイツと同居することになったんだが」