高校入学を迎えた16歳の春。




私は新しい制服を来て

入学式に来ていた。




ーーーーー……

「新入生の皆さん、ご入学おめでとう。」





長い長い校長先生の話があり


それぞれの担任の先生が私達を各クラスに
連れて行った。








私のクラスは1-4。


席に座ると前の席の子が


「あたし夏美！よろしくね？」



桐谷 夏美(きりたに なつみ)。
肩まで伸びた黒髪に二重のくりくりした大きな目。おっとりと話す彼女は、優しそうで愛されキャラなんだとすぐに分かった。



「私は晴香、よろしく！」
私は柏木 晴香(かしわぎ はるか)。
ショートカットの黒髪で、結構男勝りな性格をしてると思う。私はどっちかというと下手したら孤立するタイプ。きっと夏美と正反対のキャラ。






そんな真逆の私達だけど
すぐに仲良くなれた。






昼休みの時間になり、
夏美と近くの席の子数人でお弁当を食べていると…







「まじ伊織うける！」

「蒼希、お前うるせーよ」

「腹へった～」






廊下で男3人が騒いでてうるさい。




「なにあの3人うるせぇ…」

私はぽつりと呟く。




私は父がヤクザだったから
小さい頃からヤクザの人達に囲まれて生きてきた。
だからわざと目立とうとしたり
いきがったりするやつが嫌い。

いざ1人になると何もできないくそみたいなやつは大っ嫌い。







金まじりの茶色の少し長めの髪でイケメンの男。こいつは、他の2人に伊織と呼ばれていた男だ。田舎から来たのか、少し喋り方がなまっていて、おっとりしている。


そして
黒の短髪に3人の中では身長が少し低い男。
こいつはなんだか掴めない。
喋り方は大人しくて、でも何を考えてるかわからない、ミステリアスだ。


最後の1人は
一言でいうと、ゴリラ。
確か蒼希って呼ばれていたな。
1人でバカみたいに騒いでいて、こいつは私の嫌いな分類みたいだな。








すると黒の短髪男とゴリラは違うクラスへ帰り、茶髪男が私のクラスに入ってきた。





同じクラスなんだ…。










昼休みも終わり



担任が教室に入ってきて


「じゃあまず、自己紹介をしよっか。」





名簿順で自己紹介が始まった。





「山崎 伊織です…」



やまさき いおり。


名前だけ言うとすぐに座った。
一匹狼って感じだろうな。







そして順々に回ってくる。



高校だから色んな地元から人が来てるだけあって、皆個性的だ。