「今日も一緒にかえるんだね」





「え‥‥‥うん」






「そっか。なんかさみしーなー」





「え!?」





うつむいていた顔を勢いよくあげれば、なんとも感情の読み取れない表情を浮かべるせながいて







「家族みたいなちーがいきなり他の人と仲良くしだしてちょっと寂しい」






家族‥‥‥‥‥‥。






どうしよう。寂しく感じてくれてること本当なら嬉しく思うはずなのに、家族といわれたその一言がわたしの心を締め付ける。








「俺も今日ひなのちゃんと帰ろっかな」




「‥‥‥‥‥‥‥っ」






やだ。私が居なかったら居なかったでそんな風に他の女の子と帰ったりしちゃうの?




不安で、瞳が揺れそうになったと同時、せなのスマホが音をたてた。




スマホの画面を確認するやいなや、私からすっと身体を離した。




そして






「ちーごめん、また昼休みね」








スマホ片手にそそくさと教室をでていった。