「ばっかじゃないの?」






「は?」






いや。は?じゃないわよ。



キョトン。まさにその言葉にぴったりな表情をつくったアキラを見て溜息がもれる。






「そんな作戦、絶対うまくいくはずないわ。第一せなは私のことなんて妹にしか見ていないもの」





だから、嫉妬とか自分の気持ちに気付くとか、それはサンタさんが本当に存在した!と同じレベルでありえないことで‥‥‥‥‥。






「ったく、これだから恋愛初心者は」





「は!?」






「俺のことちょっとは信用しろや


まあ、見てなって。そのうち嫌でも気付く時が来る」






そう言ってニヤリと怪しい笑みを浮かべたアキラを不思議に思いながら、もう半ば諦め気味にコクリと頷いた。







うん。もういいんだ。


所詮私たちは幼馴染み。





あのせなが私を好きになるだなんて、そんな奇跡起こりっこないんだよ。