真夜中、吹悠は目が覚めた。というより、覚まさせられた。


菊宗が眠っている吹悠の脳内に喋りかけたからだった。



菊「…きろ!…ろ白虎!起きろ起きろ!」

『…まだ朝じゃない。』

菊「早速、お出ましじゃ!」

『誰が?』

菊「庭に妖がおる!多分わしを狙っておるのじゃろう。」


妖?!

一見自過剰とも取れるセリフだった気がするが、多分菊宗狙いで間違いないのだろう。障子に謎の大きな影が写っている。


沖田の腕はだいぶゆるくなっていたので抜け出して、布団から脱出する。