そのあとは、あいつに言われた通り、ゆっくり歩くようにした。
またあいつの悲しそうな顔を見るのは嫌だし…な
+ + + +
帰り、どっか寄ろうかな…
俺は勝手にそんなことを考えて、進んでいたのは駅と真逆の繁華街の方。
すると、思い立ったように隣のあいつがこんなことを言ってきた。
「最近出来たスイーツカフェがあるんだけどね。
そこのケーキがすっごく美味しいって評判なの!!
私、今度友達と食べにいきたいなーって思ってるんだ」
語尾に音符マークがついてきそうなほどに楽しそうな口調でそう言うから、俺の口元も思わず綻ぶ。
って、やべぇ。
…ポーカーフェイスって、どうやってするもんだっけな。
……まぁ、こいつが行きたいなら、そこでもいいかな。
甘党である俺もそこはいつか行きたいと思っていたし、俺はそのスイーツカフェへと向かっていった。

