泣いているところを見られたくない。
その一心で、必死に声を圧し殺す。
…それなのに。
「…見つけた」
隼人くんは、私を見つけた途端に安心したように優しく微笑む。
「なにか、あったの?」
隼人くんにはまだ言ってない、
私と匠くんの関係。
…ううん、もう、終わっちゃったんだけど。
私からはなにも言えなくて、ただ俯いたままじっとしていた。
「…俺には、言えない?」
寂しそうな声色の隼人くんに、つい全部話してしまいたくなる。
でも……
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…