敵が師央に襲い掛かった。 その瞬間、障壁を形作る光がクッキリと見えた。 敵が弾き飛ばされながら悲鳴をあげる。 ヘルメットが煙を上げて焼け焦げた。 異臭が混じる。 たぶん、髪が焼けた匂いだ。 師央が、へたり込みそうになった。 オレは駆け寄って、その腕をつかんだ。 「おまえ、今、何をした!?」 「障壁《guard》を、出しました」 「オレの能力を、どうして?」 「見よう見まね、です」