突っ立ってる師央の正面に、オレは踏み込んだ。
師央を背中にかばう。
バシッ!
二度目の銃弾が飛来して、消滅する。
これは緋炎の仕業なのか? あいつら、銃にまで手を出してるのか?
「ちょ、下ろして!」
オレの左腕の中で安豊寺が暴れた。
黙っててくれないと抱えにくい。
「じっとしてろ」
「へ、変なとこ、さわらないでっ!」
言われて初めて気付いた。手のひらに当たる感触の柔らかさ。
ヤベぇ、気持ちい……じゃなくて!
オレは慌てて安豊寺を突き放した。
「オ、オレは、別に、さわるつもりはっ」
「ムッツリスケベ!」
「ち、違うっ」
「最低!」
「誤解だ!」



